皆さんが「英語の資格試験を受けようかな?」と考えたとき、おそらく真っ先に思いつくのはTOEICなのではないでしょうか。
誰かが「TOEIC900点」なんて言えば「すごい!」という印象を持ちますよね。それだけTOEICは身近な英語能力試験だと思います。
大学生であれば、よい点数を取ることで就活ESの資格欄に点数を書いて自分の英語能力をアピールすることもできたり、企業によっては面接に進むためには一定の点数が求められることもあります。
また、社会人になってからも昇進のために受験する必要があることもあります。
ではその一方で、似たような名前のTOFLEについてはあまり知らないという人は多いのではないのでしょうか。
「TOFLE100点」と言われてどのような印象を持つでしょうか。高い?低い?TOEICしか知らない人にはあまり想像がつかないですよね。
それでは、TOEICとTOFLEの二つの試験は一体何が違うのでしょうか?
今回は共通点や差異を簡単にまとめました。皆さんの受験の参考にしてみて下さい!
TOEICとTOFLE、それぞれどんな人向けの試験?
では早速TOEICとTOFLEの二つの試験の違いについて見ていきましょう。
TOEICはビジネスパーソン向け
TOEIC は簡単に言えばビジネスパーソン向けで、社会人になってからも昇進の条件として求められることもあります。
一般的にはこちらの方がメジャーです。大学生でもこちらを受ける人の方が多いのではないでしょうか。
TOFLEは留学する人向け
一方のTOEFL は英語だけを用いて学校生活をすることができるかの指標のようなもので、英語が母語ではない人を対象とした試験です。
よって、留学する人にはこちらの方がおすすめです。
基本的に就活の時に役立てようと考えている人や、特に理由はないけど英語の資格試験を受けておこうと考えている人は TOEIC の受験でよいでしょう。
TOEICとTOFLEの試験時間の違い
では続いて試験時間はどのくらい違うのかについて見てみましょう。
TOEIC L&R – 2時間
TOEIC L&Rは2時間のテストで、リスニングが約45分間、リーディングが75分間という内訳です。
問題数はそれぞれ100問あります。
正直言ってリーディングパートは、英語がものすごく得意な人(帰国子女など)や職業として使っている人でない限り、かなり苦しい制限時間に設定されています。
詳細は後で述べますが、時間配分などの戦略をしっかりと立てて臨みましょう。
TOFLE iBT – 4~4.5時間
一方でTOEFL iBT の試験は約4~4.5時間のテストで、試験は前半と後半に分かれており、試験前半はリスニングとリーディングがそれぞれ約1時間強。
休憩を10分挟んだ後にスピーキングが20分間、ライティングが50分間行われます。
TOEICとTOFLEの試験内容の違い
TOEIC – マークシート形式の選択問題のみ
TOEIC は紙とペンを用いた一般的な試験と同じ形式です。
ただし、問題用紙への書き込みは一切禁止なのでご注意下さい。
解答は全てマークシートに記入、つまり全て選択問題になっています。
・リスニングパート100問(約45分)
Part1 | 写真描写問題 | 6問 |
Part2 | 応答問題 | 25問 |
Part3 | 会話問題 | 39(3×13)問 |
Part4 | 説明文問題 | 30(3×10)問 |
・リーディングパート100問(75分)
Part5 | 短文穴埋め問題 | 30問 |
Part6 | 長文穴埋め問題 | 16問 |
Part7 | 長文読解問題 | 54問 |
このリーディングパートですが、以下のような時間配分で解き進めることをおすすめします。
- Part5: 15分
- Part6: 10分
- Part7: 50分
このリーディングパートではPart7の時間をしっかりと確保するのが重要です。詳しい内容については関連記事で説明していますので、ぜひ読んでみて下さい。
関連記事☞TOEICリーディングパート攻略法(2020最新版)
また、問題を全然見たことがないという方は問題集などを購入し、TOEICの形式に慣れておくことをおすすめします。
TOEICは毎回同じ形式で出題されるため、慣れることで感覚的に自然と時間配分を意識することができるようになります。
TOFLE – オンライン形式の問題
TOEFL はコンピュータを用いた試験で、ライティングパートではタイピングをして解答をする必要があります。
TOEICと同じくリーディング、リスニング問題があり、それに加えてスピーキングとライティングの問題が出題されます。
またTOFLEでは筆記用具は使用可能ですので、リスニングの際などはメモをとりながら問題を解くのが得策でしょう。
・リーディングパート100問 (選択問題:60~100分)
日常会話や看板、広告などの文章が出題されるTOEICとは違い、TOFLEでは科学や歴史などのアカデミックな内容の文章が出題されます。
・リスニングパート100問(選択問題:60~100分)
主に大学生活についてや大学での講義に関する内容の音声が流れます。
それぞれ3~5分程度の長さで、1つの音声につき問題が5、6つあります。
・スピーキングパート100問(スピーキング問題:20分)
マイク付きヘッドホンを利用し、文章もしくは音声で出題された問題に対して自分で話して解答する形式です。
各問題で解答を準備する時間が設けられますが、あまり長いこと考えている時間はないため問題を素早く理解し、解答を自分の言葉で説明する力が求められます。
・ライティングパート100問(記述問題:50分)
キーボードを用いて解答をタイピングして答える形式です。
アカデミックな内容の文章を読んだ後音声を聞き、それらの内容に関する設問に答えて文章を書く問題(20分)と、与えられたテーマに対して自分の考えを書く問題(30分)の2問出題されます。
1問目が200語程度、2問目が300語以上で解答する必要があるので、必要な分量を書くように気を付けましょう。
TOEIC同様、TOFLEの試験を見たことがない場合はまず問題形式に慣れることから始めましょう。
TOEICとTOFLEのスコアについて
TOEIC L&Rの結果はリスニングとリーディングそれぞれ495点満点 、合計10~990点(5点刻み)の「スコア」で返却されます。
1問何点とあらかじめ決められているわけではなく、その試験を受けた人の正答率などを踏まえて試験後に配点が決定します。
一方のTOEFL iBTの結果は120点満点で、各項目が30点ずつの配点となっています。
TOEICとTOFLEの試験実施回数の違い
試験をいつ受けることが出来るのかというのも重要ですよね。それぞれ以下のような頻度で試験が実施されます。
TOEIC L&R – 年10回
TOIEC の公式サイトには以下のように書いてあります。
TOEIC L&Rは年10回(1・3・4・5・6・7・9・10・11・12月)全国約80都市で実施します。
引用 : https://www.iibc-global.org/toeic/test/lr/guide01.html
実施回数は、受験地ごとに異なります。お申し込みの際はTOEIC L&R公開テスト受験地別スケジュールをご確認ください。
つまり、TOEIC は月に1回程の頻度で開催されています。
TOEFLテスト – 日本では年15回
一方で、TOEFL の公式サイトには以下のように書いてあります。
TOEFLテストは年間50回以上、認可された世界中のテストセンターで行われています。テストは何度でも受けることができますが、次回の受験まで 12 日間あける必要があります
引用 : https://www.ets.org/jp/toefl/ibt/about
TOEFL は世界中で実施されている試験で、日本では年間約15回実施されているということです。
どちらの試験も頻繁に実施されているので、受験したい期間に受験することが可能といっても過言ではないです。
その点でTOEICとTOFLEに大きな差はみられません。
まとめ
以上が TOEICとTOEFLの比較でした。
それぞれの試験によって内容に違いがありますし、個々人によって受験の目的は様々だと思いますが、基本的に留学を目標とする人はTOFLE、それ以外の人はTOEICと考えてもらっていいと思います。
皆さんも自分の目的にあった方を選び、しっかり対策をして是非いいスコアを目指してみてください!
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