英語学習において英単語の暗記は避けて通れないものです。
暗記のやり方は様々ありますが、なかなか覚えられないこともあります。
実は、単語帳などに載っている例文は単なるおまけではなく、暗記スピードを決定的に変えてしまう力があることを知っていますか?
ではなぜ例文にはそのような効果があるのかを見てみましょう。
例文を使って覚える方法の仕組み
単語の覚え方が違うと意味を思い出す仕組みも変わってきます。
何が違うのか、以下の3つを比較してみましょう。
例文がない場合
例文のない場合だと、単語を見た瞬間に思い出せなければそれで終わりです。
例えば、”amend(修正する)” という単語を覚えるとしましょう。
amend
英語の横に日本語が書いてあるだけの単語帳では、日本語訳を隠してしまうと何の手がかりもなくなってしまうので、amendの意味を完璧に覚えていなければ引き出すことはできません。
「聞く」「歩きまわる」「解放する」「制限する」などのように、動詞であれば何でも当てはまってしまうため、予想するのもかなり難しい。というか不可能です。
単なる例文の場合
では次に、単なるおまけ程度につけられている例文の場合を考えてみましょう。
The constitution was amended.
その憲法は×××された。
上の例の場合、文脈から判断して「聞く」「歩き回る」などはおそらく違うだろうなという予想ができますが、「公布する」「廃止する」「適用する」などの多様な単語が当てはまる可能性が出てきます。
つまり、この例文は amendが実際に単語の意味を引き出せるように作られていないため、思い出す役には立たないということなんです。
上質な例文の場合
最後に、文脈から単語の意味が予測しやすい、上質な例文の場合を見てみましょう。
The professor told him to amend his paper to include recent research findings.
教授は彼に、レポートを×××し、最近の調査で発見されたことを含めるように言った。
このレベルの例文になると、単語の意味を思い出せなくても、文脈から「修正する」という意味だということが予想することができるようになります。
例文を使って覚えるメリットは?
このような例文を使って覚えるのは、単に単語を覚えることよりもメリットがあります。
簡単に単語の意味を引き出す練習ができる
先ほどの”amend” の例文では、前後の文脈から容易に単語の意味を引き出すことができます。
すなわち、きちんと暗記していない段階の人にかかる負担がとても少ないといえます。
また、単語は単純に頭に詰め込んで覚えるのではなく、意味を引き出す練習をして初めて身につくものです。
どのような方法であっても、自分の力で「思い出す」練習をすることが必要なんです。
リーディングと連携した単語力がつく
単語の学習で大事なのは、丸暗記することではありません。
一番重要なのは、「一度覚えたけど忘れてしまった、もしくは知らない単語の意味をその場でひねり出せるようになること」なんです。
普段から単語を覚えて語彙を増やしていくのはもちろん大切なことですが、どんなに覚えても知らない単語や忘れてしまった単語は出てきます。
そんなときに「知らないからわからない」「思い出せないから理解できない」となってしまっては、問題を解くことができません。
知らない単語が出てきても、周りの文脈や文章の構造から予測してその場でひねり出せる能力が必要になってきます。
単語を暗記する際にも、覚えていない、わからないからといってすぐに日本語訳を見てしまうのではなく、文章をよく読んでその場で適切な訳をひねり出していくということが力になっていきます。
それがリーディング力と連携した単語力につながっていくのです。
おすすめの単語帳は?
個人的には、文中で覚えるという形式をとっている速読英単語がおすすめです。
まとめ
今更ですが、単語の覚え方は人それぞれだと思います。
今回紹介した覚え方が絶対に正しいということはありません。自分の覚え方でうまくいっているという人はその方法を是非続けて下さい。
しかし、あくまで覚え方の1例ではありますが、英単語の覚え方に行き詰っている人やリーディング力もつけたいという人は紹介した方法を参考にしてみて下さい。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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