名演説”Yes We can” – バラク・オバマ元大統領勝利演説全文と訳および解説 part1

アメリカの前大統領であるバラク・オバマ氏が今から10年以上前の2008年11月4日、大統領選挙の結果が判明した直後にシカゴ・グラント公園で行われた勝利演説の全文とその和訳をご紹介します。また、文章や語彙の解説もしておきます。

この演説は歴史に残る名演説として残っており、今まで聞いたことのない人は知っておいて損はありません。

本文と訳および解説


Hello, Chicago.

シカゴの皆さん、こんばんは。

If there is anyone out there who still doubts that America is a place where all things are possible; who still wonders if the dream of our founders is alive in our time; who still questions the power of democracy, tonight is your answer.

アメリカはあらゆることを可能にする場所だということにまだ疑問を抱いている人がいるとしたら、建国の父たちの夢が今でも生きているのだろうかと疑問を感じている人が残っていると居たら、今夜がその答えである。

It’s the answer told by lines that stretched around schools and churches in numbers this nation has never ween; by people who waited three hours and four hours, many for the first time in their lives, because they believed that this time must be different; that their voices could be that difference.

この国がこれまで見たこともないような数で、学校や教会の周りに伸びていた人々の列によって示されているのが、その答えである。人々が3時間や4時間も待ち、しかもその多くが生まれて初めての経験をした事実によって示されているのがその答えである。何故なら、今回はこれまでとは違うはずだと彼らは信じていたからである。自分たちの声が違いを生むはずだと、彼らは信じていたからである。

It’s the answer spoken by young and old, rich and poor, Democrat and Republican, black, white, Hispanic, Asian, Native American, gay, straight, disabled and not disabled – Americans who sent a message to the world that we have never been just a collection of individuals or a collection of Red States and Blue States; we are, and always will be, the United States of America.

若者も高齢者も、裕福な人もそうでない人も、民主党員も協和党員も、黒人も白人も、ヒスパニックの人、アジア人、ネイティブアメリカン、同性愛者、異性愛者、身体障がい者、健常者も、世界へ向けてメッセージを発したすべてのアメリカ人によって語られたことが、その答えである。私たちの国は個人の寄せ集めでも、共和党支持もしくは民主党支持の州の寄せ集めなどでは決してなく、今も、そしてこれからもアメリカ合衆国という一つの国家なのである。


オバマ元大統領は黒人で初めて大統領になった人です。第一段落ではそのことを指していると考えられます。

また第二段落でも、今まで国民が経験したことがなかった初の黒人大統領誕生のことを言っています。

“今回はこれまでとは違うはずだと、彼らは信じていたからである。”

という文からそのことが読み取れますね。

第三段落では、アメリカにはさまざまな人が住んでいることを強調し、そして国民全員で構成されるのがアメリカという国家であり、団結を求める意図があったと思われます。

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