日常よく目にする「grand」という英語。
新しい店が「グランドオープン」とか、デパートの「グランドセール」、テニスや野球でも「グランドスラム」という言葉が使われていたりしますよね。
また、新海誠監督の映画「天気の子」の主題歌の名前は「グランドエスケープ」です。
では、この「グランド」って一体どういう意味で、正しい使い方は何なのでしょうか。
そもそもgrandの意味って?
よく使われている「grand」の本来の意味って何でしょう?
英和辞典にはこう書いてあります。
1. 壮大な, 雄大な, 印象的な;壮麗な, 豪壮な, みごとな
2.〈計画・理想などが〉遠大な, きわめて野心的な
3.威厳のある, 堂々とした, 厳粛な
この他にもありますが、上記の意味で大体理解できると思います。
では次に、国語辞典で「グランド」を調べてみます。
すると、こんな感じの意味が載っていました。
1.他の外来語の上に付いて、大きな、りっぱな、などの意を表す。
2.「大きな」「壮大な」などの意で、複合語として用いる。
だんだんわかってきましたね。
日本でカタカナ英語として使われている「グランド」は、後ろの語を強調するような意味として使われていることが多いんじゃないかなと予想できます。
では具体的にそれぞれ見てみましょう。
「グランドオープン」 は実は間違い⁉
さて、最初に挙げた具体例を含め、「grand」を使った単語を一つずつ調べてみましょう。
グランドオープン(Grand open)
「グランドオープン」という言葉はパチンコ店などのチラシなどでよく見るのではないでしょうか?
実はこれには深い意味はあまりなく、「(華々しくor単に)開店する」という意味で使われています。
また、「グランドオープン」というのはスポーツのトーナメントのような印象を与えてしまうため、正確には「グランドオープニング(Grand opening)」という表現の方が正しかったりするようです。
グランドセール(Grand sale)
「グランドセール」と聞くと、かなりお得に買い物ができるのではないかというイメージがわきますよね。
それもその通りで、「グランドセール」は「大売り出し、安売り」といった意味になります。
「grand」の本来の意味である「壮大な」というニュアンスが含まれているようですね。
グランドスラム(Grand slam)
「グランドスラム」は主にテニスと野球の両方で使われる言葉です。
テニスの場合は「4大大会(全米、全仏、全豪オープンとウィンブルドン選手権)を制覇する」という意味。
野球の場合は「満塁ホームラン」の意味です。
また、スポーツだけでなく、ゲームの世界では「完勝」という意味でも使われているようです。
そもそも「Slam(スラム)」とは、窓を乱暴に閉める、押し付ける、といった意味と、酷評する、こき下ろす。他にも、ボールを打つ、楽勝する、さらにはスラングで、刑務所、といった意味もあります。
因みに、「スラム街(貧困街)」のスラムは「Slum」ですのでお間違え無いように。
グランドエスケープ(Grand escape)
映画「天気の子」の主題歌は「グランドエスケープ」です。直訳すると「壮大な脱出」といったところでしょうか。
ネタばれになってしまうのであまり詳しくは言えませんが、登場人物の心情や行動をよく表現した曲だと思います。
気になった方は映画をぜひチェックしてみてくださいね。
スラングとしての「grand」
「grand」はスラングとして使われることもあります。
1 grand = 1000$ つまり、1グランドは1000ドル(10万円)のことを意味します。
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